医療者によるCKDシール貼付に関する手順書
【基本事項】
- ＊CKDシール貼付の目的
腎機能低下時における薬の適正使用（副作用、相互作用を未然に防ぐ） - ＊CKDシール貼付基準：以下の状態が3か月以上続いている。
・ eGFR 60未満 または 血清クレアチニン 男性 2mg/dL以上 女性 1.5mg/dL以上
・ 人工透析中の患者も含む - ＊CKDシールを貼付する医療従事者 医師・薬剤師・看護師
- ＊CKDシールの貼付：原則、お薬手帳の表紙に貼付する。患者の希望を確認し、表紙裏でも可能。
【医師用】
＜CKDシールを病院・医院で医師自ら貼付する場合＞
- ① 【シール申請】医師はお薬手帳に貼付するCKDシールを別添した用紙で申請してください。
CKDシール申請方法：旭川医科大学第一内科HPの「CKDシール申請書」に必要事項を入力しメールまたはFAX送信してください。（旭川腎臓協議会事務局よりCKDシールをお送りします） - ② 【患者同意・CKDシール貼付】医師は、「CKDシール患者説明文」を用いてシール貼付の意義について患者に説明し、貼付の口頭同意を得た後にお薬手帳にCKDシールを貼付してください。
＜CKDシールを薬局で貼付してもらう場合＞
- ① 【患者同意】医師はCKDシールについて患者に説明し貼付の口頭同意を得てください。
（詳細説明は、薬局でも可能ですが連携が必要です。） - ② 【CKDの指示】検査値表のCKDに関する検査値を示し、CKDと書き込み、薬局でこの表を見せるよう患者に指導してください。薬局では、その指示を確認後CKDシールをお薬手帳に貼付します。
- ③ 【シール貼付確認】次回受診時、お薬手帳にCKDシールが貼付されていることを確認してください。 ＊ご注意：このCKDシール貼付手順書は旭川市医師会/旭川薬剤師会/旭川腎臓病協議会で作成したもので、旭川薬剤師会の会員がいない薬局には周知されていないことをご承知おきください。
【薬剤師用】
＜病院・医院からの依頼により薬剤師がCKDシールを貼付する場合＞
- ① 【シール申請】薬剤師は、お薬手帳に貼付するCKDシールを申請する。
CKDシール申請方法：旭川医科大学第一内科HPの「CKDシール申請書」に必要事項を入力しメールまたはFAX送信する。（旭川腎臓協議会事務局よりCKDシールをお送りします） - ② 【患者説明・CKDシール貼付】薬剤師は、CKDと書かれた検査値表を患者から受け取った場合検査値を確認する。確認後、「CKDシール患者説明文」を用いてシール貼付の意義について患者に説明し（医師が説明している場合は確認説明）、当該患者のお薬手帳にCKDシールを貼付する。
なお、依頼のあった医療機関とは連携を密にしておくこと。 - ③ 【調剤注意】薬剤師は、薬局の薬歴にもCKDであることが確認できるよう記載した上で、処方薬の用量・用法、併用禁忌に注意する。なお、腎障害患者の禁忌薬については、日本腎臓病薬物療法学会HP等の記載を参考とすること。
- ④ 【疑義照会】薬剤師は、CKDのため薬剤切り替えや用量・用法調整の必要があれば処方医に疑義照会する。なお、腎機能検査値は変化するので初回のみではなく随時見せていただく。
- ⑤【お薬手帳更新】薬剤師は、お薬手帳を新しく交付する場合CKDシールが貼ってあれば新しい手帳にもシールを貼付する。
＜薬剤師自らの判断で薬剤師がCKDシールを貼付する場合＞
- ① 【シール申請】薬剤師は、お薬手帳に貼付するCKDシールを申請する。
CKDシール申請方法：旭川医科大学第一内科HPの「CKDシール申請書」に必要事項を入力しメールまたはFAX送信する。（旭川腎臓協議会事務局よりCKDシールをお送りします） - ② 【CKD確認】薬剤師は、CKDシール貼付基準に該当することを確認する。なお、腎機能検査値は変化するので継続的に検査値を見せてもらう。
- ③ 【患者説明・CKDシール貼付】薬剤師は、「CKDシール患者説明文」を用いてシール貼付の意義について患者に説明し（医師が配布している場合は確認説明）、当該患者のお薬手帳にCKDシールを貼付する。
- ④ 【調剤注意】薬剤師は、薬歴にもCKDであることが確認できるよう手配し、処方薬の用量・用法に注意する。なお、CKDシール貼付該当患者の 禁忌薬については日本腎臓病薬物療法学会HP等の記載を参考とすること。
- ⑤ 【疑義照会】薬剤師は、CKDに伴う薬剤切り替えや用量・用法調整を必要とする場合、処方医に疑義照会する。
- ⑥ 【お薬手帳更新】薬剤師は、お薬手帳を新しく交付する場合CKDシールが貼ってあれば新しい手帳にもシールを貼付する。
