2025年6月28日に、第133回日本循環器学会北海道地方会が札幌で開催されました。

2025年6月28日に、札幌で開催されました第133回日本循環器学会北海道地方会について報告させていただきます。

本大会は当院外科学講座 心臓大血管外科学分野紙谷寛之教授大会長を担当されました。

当講座から蓑島先生による教育セッション講演田村先生池田先生による症例発表に加え、初期臨床研修医小泉先生が外病院での研修中で大変な中、症例提示をしていただきました。

予演の段階から積極的に取り組まれ、忙しい中お疲れさまでした。

また関連病院の先生方からも多数発表いただくとともに多くの当院医師座長を務め、盛況下で無事会が終了しました。

登壇者の一部を紹介させていただきます。

皆様お疲れさまでした。

文責:徳野

 

 

2025年6月21日に、第5回日本不整脈心電学会北海道支部地方会(大会長:田邊 康子先生)が札幌で開催されました。

2025年3月30日に、札幌で開催されました第5回日本不整脈心電学会北海道支部地方会について報告させていただきます。

本大会は当院田邊康子講師大会長を担当され、大変お忙しい中大会の準備をしていただきました。

当院の症例から合計11演題に加え、関連病院の先生方からも多数発表いただき、例年と比べても演題数の多い大会となり盛況下で無事終了しました。参加された先生からは実りのある会だったとの感想を伺っております。

会の中にBest Abstract Awardセッションがあり、事前の査読で医師渡辺先生臨床工学技士福士先生がノミネートされ尽力されていました。

発表された先生方の勇姿の一部を共有させていただきます。

来年度も当院から多くの演題を提出できるよう、日々精進してまいりたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

田邊先生本当にお疲れ様でした。

文責:徳野

 

 

塩泡優大先生(遠軽厚生病院)の論文が、 Cureus に採択されました

論文タイトル:Fatal Outcome Due to Pulmonary Arterial Intramural Hematoma Associated With Stanford Type A Acute Aortic Dissection: A Case Report

塩泡先生らは、スタンフォードA型急性大動脈解離(AAD)は重篤な疾患であり、その合併症として見過ごされがちな肺動脈壁内血腫(PA-IMH)があります。

本症例のCTでは、PA-IMHによる右肺動脈の圧迫と、肺胞出血を示唆するすりガラス影が確認され、これらが循環虚脱心停止に寄与した可能性が示唆されました。

AAD患者で造影CTにより肺動脈の閉塞や狭窄が認められた場合、PA-IMHを考慮することが重要です。また肺胞出血はPA-IMHの重要な予後因子であるため、CTの肺野条件でその有無を確認することが推奨されます。

Yudai Shiwaku, Tatsuya Aonuma, Kanako Matsuda, Takahiro Shiokoshi, Naoki Nakagawa
Fatal Outcome Due to Pulmonary Arterial Intramural Hematoma Associated With Stanford Type A Acute Aortic Dissection: A Case Report.
Cureus 17(6): e85969. doi:10.7759/cureus.85969

https://www.cureus.com/articles/372960#!/

EHRA 2025参加報告(2025年3月30日~4月1日、オーストリア・ウィーン)

2025年3月30日から4月1日まで、オーストリアウィーンで開催されたEuropean Heart Rhythm Association(EHRA) 2025に参加し、そのご報告をさせていただきます。

今回、「Success case of epicardial ablation of repetitive ventricular fibrillation associated with early repolarization syndrome」と題した演題でオーラル発表を行いました。

実は、本症例は私が研修医1年目の時に担当させていただいた患者さんで、当時は自分に何もできず無力感に苛まれた、非常に印象深い症例でした。

内服薬でなんとかコントロールされていましたが、最近になり頻繁に植え込み型除細動器(ICD)が作動するようになったため、専門の先生をお招きしてカテーテルアブレーション治療を実施しました。結果として、10年越しにこの難治性疾患に対しリベンジを果たすことができ、大変感慨深いものとなりました。

私にとって初めての英語でのオーラル発表であり、質疑応答では不十分な点もあり悔しい思いも残りましたが、先輩医師の方々の温かいサポートのおかげで無事に発表を終えることができ、大変貴重な経験となりました。私が不在の間も、病棟業務をサポートしてくださった関係者の皆様には、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

海外の学会では、著名な医師の先生方の講演や発表を直接拝聴できることが大きな魅力です。特に今回は、ある著名な先生と私の発表症例について直接ディスカッションする機会も得られ、今後の財産となる経験となりました。

今後も引き続き、当講座から国際学会へ研究成果を発信できるよう、日々の診療・研究に精進してまいりますので、皆様のご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

文責:徳野翔太

 


 

徳野翔太先生の論文が、Catheter Cardiovasc Interv に採択されました

論文タイトル:Revascularization of a Saphenous Vein Graft Ostial Stenosis in a Patient With Marfan Syndrome and a Previous Bentall Procedure Who was Resuscitated From Ventricular Fibrillation

徳野先生中川教授らは、右冠動脈への大伏在静脈グラフト(SVG)狭窄がVFの原因と判明したマルファン症候群患者に対し、困難な経皮的冠動脈インターベンション(PCI)によるSVG再血行再建に成功し、左室駆出率改善と不整脈消失を確認しました。

マルファン症候群は致死的不整脈リスクを伴い、困難なPCI症例でも心筋虚血治療が極めて重要であることを示しました。

Shota Tokuno, Toshiharu Takeuchi, Naoki Nakagawa
Revascularization of a Saphenous Vein Graft Ostial Stenosis in a Patient With Marfan Syndrome and a Previous Bentall Procedure Who was Resuscitated From Ventricular Fibrillation
Catheter Cardiovasc Interv. 2025 Jun 4. doi: 10.1002/ccd.31658. Online ahead of print.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40468704/

石沢令奈先生の論文が、Clin Exp Nephrol に採択されました

論文タイトル:Efficacy of a mobile health application on self-management among Japanese patients with chronic kidney disease

石沢先生中川教授らは、慢性腎臓病(CKD)患者を対象に、健康管理アプリ「カカリンク」が自己管理を改善するかを評価する32週間の介入研究を実施しました。その結果、アプリからの情報提供は服薬遵守率や血圧・体重の客観的改善には繋がりませんでしたが、多くの参加者は自己管理に有用で満足度が高いツールであると認識しました。

本研究により、CKD患者さんがデジタルツールによる自己管理支援を求めていることが示唆され、今後、技術の進化と研究の深化により、CKD患者さんのQOL向上と予後改善に貢献するモバイルアプリの開発が期待されます。

Reina Suetsugu-Ishizawa, Hirofumi Sakuma, Motoki Matsuki, Seiji Itano, Hajime Nagasu, Hiroshi Morinaga, Haruhito A Uchida, Takashige Kuwabara, Toshiyuki Imasawa, Kazuki Yamada, Naoki Nakagawa.
Efficacy of a mobile health application on self-management among Japanese patients with chronic kidney disease
Clin Exp Nephrol. 2025 Jun 2. doi: 10.1007/s10157-025-02713-9. Online ahead of print.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40455171

「TAVI 400例達成」 &「 竹内先生 送別会」

2016年6月9日に当院にて初回のTAVI を実施し、2019年7月26日に100例、2021年6月3日に200例、2023年6月9日に300例、そして2024年12月26日に400症例目のTAVIを実施いたしました。

当科のTAVI 30日生存率は99.5%と良好な治療成績を維持しております。これまでの当院におけるTAVI治療は皆様のお力添えにより達成することができました。多くの患者様をご紹介いただき、その後のフォローをいただいてるご紹介元の先生方におかれましては心より感謝申し上げます。

TAVIを開始した当初と比べハートチームとしての連携が成熟し、治療困難な症例に対してもより安全な治療を提供できるようになりました。当院では透析症例に対するTAVI、大腿動脈アプローチが困難な場合には頸動脈アプローチによるTAVI、大動脈弁人工弁の機能不全に対するTAVIが実施可能な施設認定を受けております。

これからも安全なTAVIをご提供できるように、ハートチーム一丸で邁進いたします。

 

 

2024年12月27日には竹内利治先生の送別会を行いました

竹内先生に縁のある大勢の方にご参加いただき、3次会まで盛り上がりました。
ご参加いただいた皆様にお礼を申し上げます。
竹内先生におかれましては長年の大学病院での勤務、お疲れ様でした。新天地でのご活躍を祈念いたしております。

第132回 日本循環器学会北海道地方会にご参加の皆様ありがとうございました!

令和6年11月23日(土)、第132回日本循環器学会北海道地方会(会長:中川直樹教授)が札幌で開催されました。

今回は同門の先生から沢山の演題をご応募いただき、また当日は遠方からも大変多くの先生にお集まりいただき心より感謝申し上げます。

学生・初期研修医AWARDセッションでは旭川医大初期研修医の佐藤有沙先生が「冠動脈狭窄及び大動脈弁狭窄を伴うペーシング誘発性心筋症に対し内科・外科的ハイブリッド治療を行った1例」で最優秀賞、名寄市立総合病院で研修中の神谷絋一郎先生が「急性心不全を呈し、V-A ECMOを要した衝心脚気の1例」が優秀賞を受賞し、専攻医YIAでは当科の田村駿先生が「重症僧帽弁閉鎖不全症を合併した大動脈弁狭窄症に対するTAVIの有効性についての検討」で優秀賞を受賞されました。

発表した先生、指導していただいた先生、関係者皆さま、おめでとうございました!

 

中川会長挨拶

 

学生・初期研修医AWARD最優秀賞 佐藤有紗先生

 

専攻医YIA優秀賞 田村駿先生

 

 

10月12~14日にかけて、「第46回 日本高血圧学会総会]が福岡で開催されました。

【第46回 日本高血圧学会総会】

10月12~14日にかけて、第46回日本高血圧学会総会が福岡で開催されました。
当教室からも下記の通り、参加して参りました。

 

10月12日(土)
・ポスター
「無作為化比較試験CRAFTの進捗2024update」
共同演者:中川直樹 先生

・口演
「心房細動合併高血圧症の降圧目標に関する意識調査:CRAFT試験のアンケートより」
共同演者:中川直樹 先生

10月13日(日)
・特別講演
「多学会連携によるデジタル・メンタルヘルス予防介入指針の策定動向」
座長:長谷部直幸 先生

・シンポジウム
「「高血圧ゼロのまち」取り組み状況の報告」
座長:中川直樹 先生

・シンポジウム
「北海道増毛町における「高血圧ゼロのまちプロジェクト」の取り組み報告」
共同演者:中川直樹 先生

・ワークショップ
「Opening Remarks :高血圧の歴史」
演者:長谷部直幸 先生

10月14日(月)
・ポスター
「腹膜透析患者における血圧管理の実態調査」
演者:菅野有佑 先生

・シンポジウム
「デジタルハイパーテンション:新時代の血圧管理に何が必要か?」
演者:中川直樹 先生

・ポスター
「血圧コントロール悪化に抗うつ薬の影響が考えられた2症例」
演者:太田久宣 先生 (函館渡辺病院)

 

今回、全国学会デビュー戦となった菅野有佑先生(腎臓内科専攻医3年目)より感想を頂戴しました。

「先日、第46回高血圧学会総会に参加させていただきました。私は「腹膜透析患者における血圧管理の実態調査」というタイトルでポスター発表をしました。初めてのポスター発表でしたが、先輩医師の方々のサポートやご意見をいただきながら、無事発表を終えることができました。シンポジウムでは、高血圧に関わる新たな知見や地域の取り組みなど、大変勉強になる内容が多く、今後も学会参加を通して研鑽を積んでいきたいと感じました。」

 

学術活動も若手から盛り上げていけるよう、今後とも精進してまいります。

今後ともご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

中川直樹教授が「Best Doctors in Japan 2024-2025」に選出されました。

当科の中川 直樹教授
「The Best Doctor in Japan 2024-2025」
に選出されました。

【Best Doctorsとは】

米国Best Doctors (BD)社が、医師による相互評価(ピアレビュー調査)を通して選定する賞です。
企業、団体、スポンサー等の関与や医師の自薦・自己評価は一切なく、医師の学閥も無関係に、治療能力、研究結果、最新医療情報への精通度などを考慮した上で、ある一定以上の評価を得た医師が受賞されます。

BD社は過去30年近くにわたり、「医師間で信頼されている医師」のデータベース構築に取り組んでいます。
本調査は、継続的に行われている、医師同士が相互評価する調査として医療界最大級のものです。現在450以上の専門分野と副専門分野に及ぶ医師が53,000名以上入力されています。

日本でBest Doctors in Japan(ベストドクター)として認定されている医師は約7,100名です(2024年6月現在)。
https://bestdoctors.com/japan/